ファクタリングの気になる手数料はどのくらい?

ファクタリングの手数料について

手数料は手法や売掛先によって異なる

ファクタリングの手数料は業者によっても異なりますが、手法や売掛先の信用力によっても異なってきます。
標準的な相場として、2社間ファクタリングの場合は債権額の10%〜25%、3社間ファクタリングの場合は債権額の5%〜10%が手数料の目安となります。

3社間ファクタリングは売掛先である債務者も契約関係に入るため、債権回収がしやすいことから、債務者には知らせない2社間ファクタリングよりも手数料率が低いのが特徴的です。

2社間ファクタリングでは15%ほどの幅があり、3社間ファクタリングでは5%ほどの幅があるのは、業者によって設定基準が異なるだけでなく、同一の業者であっても、信用力が高く回収可能性が高い債権は手数料が低め、逆に信用力が小さく、貸し倒れのリスクがある売掛先への債権の場合は高めに設定される傾向があるためです。

ファクタリング会社は債権を買い取っても回収可能性が高い場合は、手数料は低めで買取額が高くなり、回収不能リスクが高い場合には手数料は高めで買取額が低くなります。

手数料の違いが出る理由

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングで手数料の差がある理由を、それぞれの仕組み、特徴やメリット、デメリットから探っていきましょう。

2社間ファクタリングは

売掛先には連絡をすることなく、売掛金を保有している企業とファクタリング会社の間で行われます。
ファクタリング会社に売掛債権を譲渡したうえで、売掛先から売掛金が支払われた場合は、ファクタリング会社に支払いを行うものです。
取引先への通知は不要ですが、債権譲渡登記は債権の売買を証明するものとしてファクタリング会社から求められた場合にのみ必要です。

ファクタリング会社は直接売掛先には債権回収ができないので、審査はやや厳しくなり、手数料率も高めに設定されます。

入金スピードは審査状況により、即日~1週間ほどです。

これに対して3社間ファクタリングは、

ファクタリングを依頼する企業とファクタリング会社、売掛先の3者で合意したうえで債権譲渡契約を取り交わします。

売掛金の支払期日がきたら、売掛先から直接ファクタリング会社に支払われます。
売掛先から直接入金が受けられ、ファクタリングを依頼した企業からの未返済リスクがないので、審査は緩めで、手数料も安く抑えることができるのがメリットです。

その代わりとして、3者間で合意を行うために売掛先に交渉をしたり、資料を作成する手間がかかったり、取引先への通知や債権譲渡登記などの手間もかかります。

依頼した企業の資金繰りが苦しいのでは、という悪いイメージを取引先が抱き、取引に制約が出るおそれもあるので気を付けましょう。

手数料が低いほうが有利?

では、手数料が低い3社間ファクタリングのほうが有利なのでしょうか。
3社間ファクタリングは手数料は2社間ファクタリングより低めですが、取引先への周知が必要である点がデメリットです。
これに対して、2社間ファクタリングは手数料率は高いですが、売掛先をはじめ取引先にも知られずに秘密裡に現金化ができるのがメリットです。
2社間ファクタリングで保有している売掛金が、ほぼ確実に支払いを受けられる優良債権だと判断されれば、即日現金化できる場合もあります。
一方、依頼する企業の審査にあたっては、売掛金を受け取った後に履行遅滞や返済できなくなるリスクがあるので、3社間ファクタリングに比べると審査が厳しくなり、利用できないおそれや買取額が低くなる、つまり、手数料率が高くなるおそれがあります。

また一般的な手数料率だけで考えると、3社間ファクタリングが有利に見えますが、債権譲渡登記の費用を含めると、債権額が低い場合には2社間ファクタリングの方が全体的に見てコストが抑えられる場合も少なくありません。
そのため、費用を最小限に抑えて、できる限り、手取り額を増やしたいのであれば、債権額とともに手数料率や諸費用を踏まえて、事前に見積もりを取ることやシミュレーションをするのがおすすめです。

なお、毎月定期的に売掛金が発生するなど、長期的なファクタリングを予定している場合には手数料もかさんでいきます。
そのため、取引先とよく話し合いを行い、状況に理解をしてもらったうえで、3社間ファクタリングに持ち込むほうが低コストです。
古くから付き合いがあり、長期に反復継続して取引している企業への売掛金なら、ファクタリング会社の審査もすぐに通り、即日現金化できるケースも少なくありません。

一方で、取引先には絶対に知られたくない事情があるなら、手数料が高くなっても2社間ファクタリングを選びましょう。

まとめ

ファクタリングの手数料は、2社間ファクタリングで債権額の10%〜25%3社間ファクタリングで債権額の5%〜10%が目安となります。
仕組みが異なるため、ファクタリング会社の債権回収可能性が高い3社間ファクタリングほど手数料は低めに設定されています。

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